適切な首輪のえらび方
■首輪はなぜ必要なのか?
首輪を嫌がるワンちゃんも少なからずいると思います。そんな犬でも首輪に慣れることができれば、驚くほどに順応してくれます。
「なぜ首輪は必要なのか?」
首輪には、大きく3つの役割があります。
一つ目は、『飼い犬である証明』
昭和の時代、町を歩けば野良犬を見かける時代を過ごした人も少なくないと思います。
のら犬の目つきは、飼い犬と違ったため、怖い思いで子供時代を過ごした人も多いでしょう。その時、
飼い犬なのか野良犬なのかを判断するのに「首輪」をつけているかいないかという事が非常に重要な要素でした。
最近では、野良犬がいるとすぐに行政などが保護する為、あまり見かける事は、少なくなりました。
しかし、街をさまよっている犬を保護する先は、行政だけとは限らないのです。
NPOや動物病院だったり、個人で保護するケースもよくあります。こんな時、飼い犬であるか、ただの野良犬なのかで、その後の取り扱いが変わる可能性があるのは容易に想像できます。
二つ目は、『犬と周囲への安全確保』
犬は、動物です。人間と生活していくうちに、動物としての本能は薄れ、飼いならしやすい犬種への品種改良などを経て現代に至ります。
トイプードルのように人懐っこい犬であっても、時に
動物としての本能を垣間見る時があります。
その時、犬の安全を確保するのに必要なのが首輪とリードなのです。たとえば、大きな物音があると、逃げ出したくなる。
普段とは違うシチュエーションにパニックになる。餌を見つけたと思い、獰猛になるなど、
本来動物として、当たり前の行動が、社会生活において大きな危険につながる可能性があります。たとえ、小型犬であっても基本的な性質は、同じであり、小型犬がこのようなことで事故に巻き込まれたり、おこしたりするケースも少なくありません。
首輪とリードでしっかりつないでいれば防げるのです。
三つ目は、『愛犬との意思疎通』
首輪の最も優れた点として、
愛犬との「意志疎通」ができるという事がいえます。最近は、お散歩にロングリードなどが流行していますが、せっかくの意思疎通道具なのですから、100-150cm程度の長さで、常に愛犬に合図を送れるように使うの事が最も有効的な使用方法です。
■首輪の種類を知る
1.ナイロン等合成繊維首輪
ナイロン織紐の強度は、革に匹敵するものがあり、
吸湿性が少なく、耐候性に優れている。取り付けもワンタッチの物が多く簡単である。一般的に合繊維首輪は、革より耐久性が劣ると表現される場合が多いが、単純に素材そのものの耐荷重強度は革よりも優れるものも多く存在する。パーツなどは、プラスチック製が多く、金属のものに比べ耐久性が劣る。
2.革首輪
柔軟性があり、使用するにつれて、犬に馴染みやすい。
高級感があり、優れた耐久性がある。水を含みやすい為、濡れた場合は、日陰干しで乾かす必要がある。しかし、よく手入れしたうえで末永くと考えると革が合成繊維より優れます。
3.ハーフチョークカラー
ひっぱると首がしまるしつけ用の首輪です。
ドッグトレーナーが主に活用しますが、力加減によっては、頸への負担がかかる為、注意が必要です。サクラ犬具製作所での、取扱いはありません。
4.ハーネス
首に負担をかけないよう、つかえる胴輪です。
首に障害をもった犬や、首が細長く骨格の弱い犬にとっては、最適な選択です。
■何を選べばよいのか
首輪とリードは、散歩の際に必要なアイテムであり、
飼い主の義務でもあります。首輪にも様々な種類があり、どれを選べばいいのでしょうか?
まず、最適なサイズの首輪を選ぶ必要があります。
目安として、指二本程度がはいるようにフィットする必要があります。
大きすぎれば、外れる危険性が高まり、
小さすぎても、首輪が固定されることにより、リードの金具と干渉したり、呼吸を制限したり、思わぬ事故につながる恐れもあります。このような事を防ぐためにも、
成長している子犬の場合は、毎週のように首輪のサイズを確認してください。
●最初にサイズの計測
指二本を首にあて、指と首を含め、その周囲をはかります。注意しなければ、ならないのは、毛の多い犬の場合、カサ増しして測ってしまう事があります。
毛をしっかりとかきわけながら巻き付けて計測してください。
迷子対策として他には、マイクロチップが急激に普及がすすんでおります。マイクロチップが注目を集める背景には、動物の殺処分の多さがあります。現時点(2015年)では、チップデータ共有における一元化への課題や、犬が保護される可能性のある施設に読み取りリーダーが完備されているとも限らず、運用面で必ずしも万全とも言い切れません。
外で買う犬の場合、繋留用と散歩用とを兼用している場合が多く見受けられますが、繋留用は、かみきりなどの事故を想定してチェーン首輪など金属製(繋留専用)のものを使うべきです。