SDGsとは SDGs（Sustainable Development Goals：持続可能な開発目標）は、「誰一 人取り残さない（leave no one behind）」持続可能でよりよい社会の実現を目 指す世界共通の目標です。2015年の国連サミットにおいて全ての加盟国が合意した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられました。2030 年を達成年限とし、17のゴールと169のターゲットから構成されています。

サクラ犬具製作所では、創業以来『犬と地球を考えて』というコンセプトのもと環境に配慮した生産活動をおこなっており、 当製作所の取り組みと非常に親和性の高い目標です。

SDGsにおける17の目標のなかでも　特に親和性の高い目標について説明してまいります。

■『水・衛生』『海上資源』

※エコな真鍮素材　金具類は真鍮素材を中心に使用する※
真鍮素材は、鍍金処理を施す必要性が低いため、有害なメッキ液が環境中へ流失する事を防ぐ為にも有用な素材です。また、真鍮(銅)素材は、リサイクル性が高く新たな資源を浪費しなくとも再利用が可能です。実際、存在が確認されている5.8兆ポンドの銅のうち、記録された歴史の中で採掘されたのはわずか12パーセントでした。1万年以上前から人類によって使用されてきましたが、これまでに採掘された銅の大半がリサイクルされて流通しています。

※エコな彫金技術　採用する彫刻は、切削彫刻※
金属製ネームプレートの彫刻には、彫刻機械を使用したスピンドル切削彫刻を行っております。エッチング彫刻のように水質汚染の原因になる腐食液を使用する必要がなく、非常にエコな彫金技術です。深く彫刻する為に非常に長期間にわたり刻印を保つため、ネームプレートを再利用する事もできます。

※エコな革素材　ヌメ革※
当製作所で使用している革のほとんどが100%植物タンニンになめされたヌメ革。クロムが一切含まれていない安心・安全な素材です。環境にやさしい素材で、エコレザーやオーガニックレザーとも呼ばれています。一般的に革なめし使用される三価クロムは、焼却したり高温にさらされると環境汚染物質である六価クロムへ変質します。欧州化学物質庁（ECHA）の近年の調査では、多くの革に6価クロムが含まれており(基準地超が３割以上)、無害なクロム(三価)が日光や紫外線、気温の影響を受け6価クロムへと変化することが解ってきています。六価クロムは、土壌汚染や水質汚染をひきおこし、途上国を中心に六価クロムの環境汚染は、現在もつづく環境問題です。


■『つくる責任　つかう責任』

持続可能な消費と生産を支える『つくる責任　つかう責任』　少ない資源でより品質の高い製品を生み出すことが環境保護につながると考えています。当製作所では、一枚の大きなヌメ革から切り出し一点ずつ丁寧に手作業で多品種の首輪を作り出しております。１から最終製品まで仕上げる労力は、大変大きなものですが、高品質で創造的な製品をつくる為には欠かせないしごとです。お客様の手元に届いたときに感動してもらえる製品があれば、自然とつかう責任も芽生えると考えております。
売りっぱなしはせず、アフターメンテナンスも含めて真摯な対応に努めて参ります。

■今ペット業界が環境問題に向き合うということ

環境問題という大きな問題は一人一人のちいさな行動が大きな変化につながるはずです。1990年代以降のペット用品は、量販店が主な販売チャンネルとなっていた歴史もあり、安価な製品を大量生産するというビジネスモデルが主だったように思います。その一方でインターネット普及もあり、こだわりのペット用品を販売製作する事業者やユーザーも確実に増加していると思います。
大量生産して利益追求する事に終始せず、持続可能な生産創造活動を通じて消費に新たな付加価値を生みだすこと。そして何より、ペットと環境に配慮した製品つくりが当たり前の世の中をつくっていくことが私たちの責任のはずです。

■環境保護はひとつの気づきから始まる

ペット用品が環境破壊につながるとは多くの人が思っていないかもしれません。しかし、ペットを飼えば、付帯する消費とともに環境保護に関する課題が生まれるのです。犬具の生産ひとつとってみても上記に説明したとおり環境問題と隣り合わせであることがわかります。大切なペットたちを守る為にも持続可能性を念頭に入れた消費アクションが環境問題を解決する一歩になるはずです。

参考リンク
■サクラ犬具が考えるサステナブルな首輪
■VOGUE サクラ犬具掲載記事　愛犬との生活をサステナブルにアップデート！ 地球とペットに優しいグッドデザイン。